セ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージが15日、東京ドームで開幕する。3年連続の日本シリーズ進出を目指す巨人・原辰徳監督(56)は14日、「暴れられる時間がいよいよ来た」と自信満々。短期決戦を勝ち抜けるチームを作った自信があるからだ。

「非常に心地よく時間を使って、明日を迎えられる。いよいよだなという感じですね。もう、やれることというのはしっかりとやりきった状態で明日を迎えられると、そう思います」。こう語った原監督の表情はこれまでにない、吹っ切れたような表情だった。

 1勝1分けでファイナルステージに臨む阪神についても「勢いを持ってね、強気に攻撃はしてくると思います。それをしっかりと我々もその上をいけるようにね、チャレンジ精神というものを持って戦っていきたいと思います」。その口調に一切のよどみもなかった。

 強がりでも上から目線でもない、大きな自信。その裏にあるのは今季の戦いにある。

 主力が軒並み不調ということもあり、毎試合のように打順を組み替えた。主力にも迷いなく代打を送り、守備では内野5人シフトを敷くなど“奇策”と受け取られるようなことも行ったが、その根底にあったのは“接戦、短期決戦に競り勝つため”。ナイン全員に“接戦をものにする楽しみ”を浸透させたシーズンの集大成を見せる戦いが、ついに訪れたことになる。

 この日の全体練習も、ナインに緊張感は見受けられなかった。これも、全員が苦しんだシーズンを勝ち抜いた自信があるからに他ならない。やるべきことはやった。あとは天命を待つだけ。「天命というよりも、暴れられる時間がいよいよ来るなというところですね。我々はそこにターゲットを絞った状態でペナントレースを終わったわけですから。しっかりと暴れていきたいと思いますね」と原監督は胸を張った。