パ・リーグのレギュラーシーズン2位・オリックスと3位・日本ハムが1勝1敗で迎えたクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ第3戦は13日、台風19号の影響で中止となり、14日に順延された。両軍ともに京セラドームで練習し、決戦に備えたが、その舞台裏では…。

 前日12日の第2戦をT―岡田の逆転弾で劇的勝利。勢いのまま連勝といきたかったが、森脇監督は中止をプラスに捉え「中継ぎもひと息ついている。今日やっていたら負けていた、くらいに思っておけばいい」と笑顔で話した。スライド登板する先発の西が8月1日から白星のないままシーズンを終えていることにも「もう勝つころやろ。負け続けることも勝ち続けることもある。負けている人は“ほっといても勝つころやろ”と思えばいい」と楽観ムードだ。

 しかし、そんなチームも一方では“ペーニャ問題”でドタバタだ。レギュラーシーズンで32本塁打を放った主砲は、CS直前の10日に右大胸筋の痛みを訴えて全体練習を回避。11日の初戦はベンチ入りしたが、代打の準備すらできず、12日に登録抹消となった。たとえファイナルステージに進出しても出場ができず、痛すぎる離脱だ。

 さらにこの欠場が、契約問題にも影響しそうな雲行きだ。球団は1年契約からの延長を基本姿勢として代理人と交渉をしてきた。瀬戸山本部長は「現状は何もない。代理人とは来季に向けての話し合いはしている。今は治療を優先し(日本シリーズでの)復帰に向けての準備をしている。帰国の予定はない」と話したが、球団幹部は「来季も彼を4番でスタートしないといけないわけではない」と手厳しい。

 理由はペーニャの“勝負弱さ”と“暴れぶり”という。ある球団関係者は「打ってると言っても最初だけ。10・2(ソフトバンク優勝決定の試合)であれ(5打数無安打)だし、今回だってこの大一番でこれでしょ」と首をかしげ、さらに「打たなかったらすごく暴れる。チームのことをよく考えている選手だけど、自分勝手なところもある。打撃練習を途中でやめてロッカーに帰ったり、試合中にミーティング室のテレビを破壊したこともあった」とも。

 日本でのプレーを希望しているペーニャだが、球団はシビアな態度を崩すことはなさそう。いずれにしろ、CS真っただ中のチームに水を差している。