中日・谷繁元信捕手兼任監督(43)が8日、名古屋市内で白井文吾オーナー(86)に今季の報告をした。監督1年目の今季は前年の高木体制と同じ4位。28年ぶりに2年連続Bクラスに終わり、若き指揮官は「すみませんでした」と謝罪。白井オーナーは「今季は成績が良くなかったけど、故障者続出の中で予想以上に頑張ってくれた。ごくろうさんと申しました」と労をねぎらった。

 加えて白井オーナーはオフの補強に関して「監督の思う通りにやってくれ。監督のやりたいように立て直してほしい」とバックアップを約束。補強費についても「(落合)GMや監督が思ってるぐらいの額なら、そう大した額じゃないな」と話したが、この発言がチーム内で話題となっている。

「去年までオーナーは球団の財政を立て直すことを重視してきた。でもオーナーの“大した額じゃない”って言葉を聞くと今年は相当お金を使う気なんじゃないか。これは大物を本気で獲りにいくつもりなんじゃないの」とチーム関係者が期待すれば、別の関係者は「“大した額じゃない”っていうのはその言葉通りで、本当に大したことのない選手を狙っているんじゃないか」と心配。総帥の真意を巡って意見が分かれているのだ。

 中日は水面下でオリックス・金子千尋投手(30)、西武・炭谷銀仁朗捕手(27)などFA権を取得した選手を調査。2人を本気で獲るために必要な補強費は10億円は下らないが、そんな巨額な獲得費用をオーナーがOKしたということか。すべて今後の中日の動向ではっきりしていくが、果たして…