楽天デーブ監督白紙「三木谷オーナーに“迷い”」「営業面に支障」

2014年10月09日 07時10分

大久保監督は本当に実現するのか?

 楽天の新監督問題が、もうひと波乱起きそうな雲行きとなってきた。チームは7日、今季最終戦となったオリックス戦(コボスタ宮城)に延長10回、2―3で敗戦。前年の日本一チームが、まさかの最下位となり今季を終えた。試合後には星野仙一監督(67)の勇退セレモニーが行われたが、当初は全日程終了後に予定されていた新監督の発表はなし。いったんは大久保博元二軍監督(47)の昇格で一本化されたはずが、最終局面で白紙に戻されたという。舞台裏では何があったのか。

 星野監督の言葉は最後までウイットに富んでいた。今季最終戦で最下位に転落したこともあり、退任スピーチでは「中途半端に4位、5位じゃ面白くない。思い切って最下位からまた皆さんを喜ばせよう。そんな選手になってもらいたい」。終盤まさかの7連敗で、どん底まで沈んだチームに最後の活を入れた。

 予定されていた選手による胴上げは「星野監督の足が速すぎてタイミングをつかめなかった」(球団関係者)とのことで中止に。それでも星野監督はグラウンドを一周し、2万6236人のファンに別れを告げた。

 しかし、そんな闘将の後を継ぐ新監督が、まだ決まらない。当初、球団は最終戦で後任監督を発表したいとしていたが、試合後、立花陽三球団社長(43)は「本当に白紙です」と、一本化されていたはずの大久保二軍監督の昇格を口にしなかった。さらに「会社のコンセプトを理解したうえで監督の人間像がある。勝つことができる人というのは変わっていないけど当人の気持ちもある。理解を深めて人選をしないと」と大久保二軍監督以外の人選も行っていることを示唆したのだ。

 一体、どういうことなのか。大久保二軍監督の強力な後ろ盾となっているのは、誰あろう三木谷浩史オーナー(49)。そのオーナーに、ここへきて「迷い」が見え隠れしているのだという。

 球団幹部によれば大久保二軍監督の就任が濃厚と報じられてから、球団や本社に問い合わせが殺到。さらに年間シートやファンクラブなど営業面にも支障が出ているという。つまりは「大久保監督」に対するファンの反発が、三木谷オーナーの予想以上だったということ。なかには「デーブが監督をするならファンクラブを辞める」という声まで…。そうした声を無視してまで、独断で人事を強行してもいいものか。三木谷オーナーに迷いが出るのもある意味、当然だろう。

 その三木谷オーナーは現在、海外出張に出かけており、最終的な決断ができないのが実情。同オーナーの帰国予定も未定で星野監督の新たな肩書も「プライオリティーは新監督にある」(立花社長)と棚上げにされたままだ。新監督が白紙に戻ったことで、現場には混乱が生じている。球団関係者は「新監督が決まってその方針を聞かなければ、戦力外やドラフト、トレードに向けて動けない。すべての動きが止まってしまう」と巻き返しを図る来季への出遅れを心配していた。

 また楽天ナインも「新しい監督が決まらないと落ち着かないし、練習にも集中できない」。とはいえ、ファンだけではなく現場やフロントにも「大久保監督」を歓迎しない勢力は多く、実際は「早くデーブではない監督を決めてくれ!」が本音といったところ。ここまでもつれた上での早期決着となれば、新たな外部招聘よりも佐藤義則、田代富雄、仁村徹ら現コーチたちの内部昇格の目もある。

 前年度リーグ優勝、日本一となったチームが翌年、リーグ最下位となったのはパ史上初。セでも1979年のヤクルト以来、35年ぶりの屈辱となった。ファンのためにも一日も早い新体制発表が待たれる。