守備でのミス連発で1日の阪神戦(マツダ)に敗れた広島・野村謙二郎監督(48)は「凡ミス、四球、暴投、全部点に絡んでいる。やってはいけない失点」と肩を落とした。これで球団史上初のクライマックスシリーズ(CS)本拠地開催を実現するためには、5日の巨人戦(マツダ)で引き分け以上の結果が必要となった。

 その決戦に向けて、指揮官は早速、気持ちを切り替え「泣いても笑っても、というところ。集大成でやっていきたい」と意気込むが、ナインはさらに「あの時の借りを返すのはここしかない」と燃えている。巨人には9月2日からの長野、前橋、宇都宮での首位攻防3連戦で3連敗を喫して、リーグ制覇の夢がついえるという痛い目に遭わされただけに最後にリベンジといきたいわけだ。

“宿問題”の借りもあるという。その3連戦中、主催試合の巨人側が出した選択肢から選んだ、ある宿泊先でチームの帯同人数に対して部屋数が足りないという事態が発生。「部屋がなくて裏方のスタッフが、別のホテルに泊まらなければならなかった。首位を争っていてチーム一丸という時に別々というのは痛かった。巨人もそんなことになっているという話は聞いていないのでウチだけだったのでは…」とチーム関係者。そんな“仕打ち”があっただけに、ナインを含めた赤ヘル全体が「巨人には負けられない」との思いを強くしているのだ。

 G倒での2位確定、球団悲願のCS開催を何としても…。気合は十分だ。