日本ハム・栗山英樹監督(53)が、CSで斎藤佑樹(26)を先発で起用しようとうずうずしている。

 29日の西武戦(札幌ドーム)で今季2勝目を挙げた斎藤は、当初の予定通り出場選手登録を抹消された。今後は一軍に同行しながら調整を続け、10月11日から始まる短期決戦に備える予定で「CSに投げる投げないは別にして、やることは一緒ですから。ソフトバンクにはこう、オリックスにはこうという投球ではなく、今の自分のレベルを上げることを一番に考えている」(斎藤)。気持ちはフラットながら、内に秘めた闘志をメラメラと燃やしている。

 CSでの先発は、シーズンでの貢献度を考慮して11勝の大谷、8勝の中村、上沢、7勝の浦野、メンドーサを起用するのが順当。仮に浦野をリリーフに回すとしても、普通に考えれば斎藤の出番はない。しかし栗山監督は、CSに向けた先発の編成に関して「もう一度頭の中を空っぽにして考える。シーズンで結果を残して今も絶好調なんて投手いないし…。まず最初の3人を誰にするか。ガラッとは変えないけれど、相手関係や球場に相性のいい投手もいるんでね」と、ファイナルステージどころか、まさかのファーストステージ先発に含みを持たせている。

 斎藤は7月31日のロッテ戦(QVC)での復活勝利から2勝目を挙げるまでに約2か月を要している。山田GMも「佑ちゃんはフォームと球が、一番良かった大学1年のころに戻りつつある」と評価しているが…。今季2勝の投手をCSで先発起用して敗退ともなれば、チームが崩壊しかねない。大きなリスクをはらんだ決断となりそうだ。