<楽天3-7オリックス(9月30日)>オリックスは30日、楽天戦(コボスタ宮城)に7―3で逆転勝ちし、試合がなかった首位・ソフトバンクとゲーム差がなくなった。勝率差で2位のままだが、逆転Vに一歩前進した。

 あとがない状況の中、森脇監督はエース・金子を前倒しで投入。当初は10月2日のソフトバンクとの決戦(ヤフオクドーム)に先発予定だったが、2日前の28日に急きょ変更した。その金子は初回から走者を背負う苦しい投球が続き、2回には二死二、三塁から島内に2点適時打を浴びて先制を許した。6―2と逆転した直後の4回にも嶋の適時打で1点を失うなど本来の投球からはほど遠かったが、重圧のかかる試合で7回3失点。先発投手としての役目は果たし、リーグトップの16勝目をマークした。

 エースの踏ん張りに打線が応えたのは4回だ。先頭の安達が内野安打すると、糸井が19号2ランを右翼席に運んだ。「何とかいい形で後ろにつないでいくことを考えていたのですが、入ってくれてよかった」。ここからオリックス打線のエンジンが点火する。ペーニャ、竹原の連打とT―岡田の送りバントで一死二、三塁とすると、川端の犠飛で勝ち越し。塩見の暴投で1点を追加すると、縞田がプロ初本塁打を左翼スタンドに叩き込んだ。さらにヘルマンの適時二塁打も飛び出し、この回一挙6点。連夜の逆転劇で、試合を決めた。

 連敗ならV逸が決定する極限の楽天2連戦を連勝。1日挟んで首位・ソフトバンクとゲーム差なしで「10・2直接対決」に臨む猛牛軍団。勢いは完全にこちらにある。