10・2に直接対決するソフトバンクとオリックス。迎え撃つ鷹軍団は“ソフトバンクの勝利を呼ぶ男”を複数用意。舞台裏も火花バチバチだ。

 秋山幸二監督(52)は今季レギュラーシーズン最終戦のオリックスとの10・2ヤフオクドーム決戦に向けて気合を入れ直した。「勝ったら優勝を決められるんだからな。144試合目を目一杯プレーしないと」

 大一番には“オリックスキラー”をフル動員させる方針だ。まず先発するのは大隣。現状では一番調子がよく、対オリックス戦は16日(京セラドーム)に完封勝利を飾るなど2戦2勝。防御率0・56と抜群の相性を誇る。スクランブル待機させる先発組も“実績”より“相性”を重視し、今季2桁勝利を挙げたエース・摂津、中田、スタンリッジの3人ではなく、今季オリックス戦3試合で2勝1敗、防御率0・89の武田、今季2戦2勝で、通算でも21勝8敗の帆足がベンチ入り予定だ。

 さらに最後の投手1枠には、オリックス戦登板なしの飯田を“秘密兵器”として控えさせる。秋山監督は大隣、武田、帆足のオリックスキラー3枚プラス“初モノ秘密兵器”飯田で最低5回までを乗り切れば、勝機はあるとにらんでいる。

 まさかの5連敗で、チームには重苦しいムードが漂ったが、それも今はない。全員が気持ちを切り替えて決戦だけを見据えている。札幌ドームで日本ハムに敗れた28日の試合後、内川が打撃投手、ブルペン捕手、スコアラーを引き連れての食事会を開催すれば、松田と長谷川はトレーナー5人を誘って夜の街へ。「本当に楽しい会だった。まるで“プレ祝勝会”みたいな雰囲気。優勝したらもっと派手に盛り上がるんだろうし、これは優勝しないとね」とは松田・長谷川会に参加したトレーナーの一人。主力3人の“おもてなし”効果もあって「自力優勝」へ向けてチームの結束は高まったようだ。