中日が23日の巨人戦で7回に1イニング10失点など1―15の大惨敗、クライマックスシリーズ出場の可能性も消滅し“完全終戦”となった。2年連続Bクラスは1986年以来で、2リーグ制が始まった50年以降では4度目(3年連続1度含む)。

 谷繁元信捕手兼任監督(43)は「こういう結果をしっかり受け止めて、今年は最後までしっかり戦っていく。来年に向けてやっていかなきゃいけないことはたくさんある」と来季に目を向けたが、周囲は「来年、巻き返せるなんて保証はどこにもない」(チーム関係者)と危機感いっぱいでいる。

 その理由の一つがチームに蔓延している“負け癖”だ。「負けることにすっかり慣れちゃったように見える。負けても選手たちに悔しさが見えてこないんだよ。チームが1度こうなるとなかなか抜け出すのは難しい」とベテランスタッフの一人は言う。

 さらに、この1年で他球団からすっかり見下ろされているのも問題で「数年前までは成績が悪くても“中日は何かやってくるんじゃないか”と不気味がられていた。実際に成績も出していた。でも今年の戦いでそんなメッキもはがれた」とチーム関係者は指摘。営業面でも「チームがこれだけ勝てないとお客さんだってそっぽを向くよ。それでもヤクルトの山田や広島の堂林みたいな若い生きのいいのがいれば“こいつを見に行こう”となるんだろうけど、そういうのもいない。このままじゃ(ファンからも)見放されちゃう」と心配する声まで。

 残り5試合で何とか希望の光を見せてほしいのだが…。