広島のベテラン右腕・横山竜士(38)が21日、今季限りで現役を引退することを表明した。この日、マツダスタジアムで会見に臨み「一番(の理由)は体のほうがついていかなくなったということです。決めたのは前回登録抹消になったとき。次に抹消になったらやめようと思っていた」と理由を明かした。

 1994年にドラフト5位で入団。現役生活の20年間はけがに見舞われることもあったが、不屈の闘志で乗り越え、昨年の10月2日の阪神戦では史上90人目となる通算500試合登板を達成。「400試合を過ぎたところから意識していた。一つ、プロ野球界に爪痕は残せたかなと思う」と笑顔を浮かべた。

 マウンドでの強気の投球が持ち味。ただ「あれはハッタリで実は弱気でした。でも、後ろで守っている味方に弱いところは見せられない」。頼もしい姿も横山ならではのポリシーだった。現時点で引退試合については未定。今後については「ゆっくりと考えさせてもらいたい。何か(チームの)役に立てればいいかなと思うが今は考えられない」と話したが、球団側は将来的に指導者としての期待を寄せている。