優勝へのマジックを「8」としている巨人が18日、広島から東京へ移動し、19日からのヤクルト3連戦(東京ドーム)に備えた。

 この日午前、広島空港に姿を見せた指揮官はすがすがしい表情で「久々にいい朝を迎えたね」(原監督)。

 それもそのはず。前日17日の広島戦(マツダ)ではすべての采配が的中した。「そういう風景がパッときた」と1回4失点の澤村を2回の打席でスパッと交代。すると代打・アンダーソンが打点を挙げた。さらに6回に矢野が適時打、大田が8回に2年ぶりとなる逆転弾と活躍。3人の代打全員が打点を挙げ、負け試合を見事に白星に変えてしまった。

 また、原監督は降板させた澤村を中3日で21日に先発させると明言。「『今日はいいから日曜日に投げてくれ』と言ったら『はい』と言ったよ」とこちらも試合中に、一瞬のひらめきで決めたことを明かした。

 19日からぶつかるヤクルトは最下位とはいえ、今季10勝9敗とほぼ五分の戦いを強いられている相手。前回は負け越しを喫するなど、決して油断はできないチームだ。3戦目が行われる日曜日は巨人にとって先発ローテの谷間だったが、澤村が谷間を埋めてくれるのなら、こんな都合がいいことはない。

 残り8となった優勝へのマジックについて「一戦必勝でいく。ほかのチームは関係ない。あと8勝すればいいんだから」と目の前の試合に集中することを強調した原監督。ここへきてズバズバ当たりだした采配で、一気にVまで突っ走りそうだ。