セ・リーグ2位・広島は11日の中日戦に手痛い敗戦。無失点だった先発・ヒースを5回で見切り、野手を使い切るほどの代打攻勢も実らなかった野村謙二郎監督(47)は「仕掛けていって勝負にいったが…。いい働きをしてくれる時もあれば、今日みたいに1本出ないときもある。攻めていこうという姿勢は見せた。はまらなかったが、打つ手は打った」と前を向いた。

 この敗戦で巨人にマジック16が点灯し、ゲーム差も「4」と追い込まれた赤ヘルだが、チームでは逆転Vに向けて、巨人とのゲーム差にあえて“無関心”を心がけるという。「ウチは若い選手が多いので巨人との差を気にしていると自分たちの野球ができなくなってしまう可能性がある。とにかく勝つしかないので試合に集中するしかない」(チーム関係者)と“無視する”ことが重要というのだ。

 優勝争いも佳境。ナインは巨人とのゲーム差も自然と目や耳にすることも多くなるはずだが「なるべく、そうした情報も遮断していくようにする。普段の会話でも話題にもしないようにしていく」と別の関係者も話す。

 野村監督は「下は見ていない。上を目指していく。明日からの試合も一つずつ、しっかり戦っていきたい」ときっぱり。赤ヘルの負けられない戦いは続く。