パ首位のソフトバンクは10日の日本ハム戦(東京ドーム)に2―1で快勝。連敗をストップさせた。エース・摂津が10勝目をマーク。1点を先制されたが、選手会長・松田の球団通算8000号となる16号ソロで追いつき、4番・李大浩の適時二塁打で勝ち越した。秋山監督は「摂津はよく粘ったよ。李大浩もいい感じに打った」。2位・オリックスとの4ゲーム差もキープだ。

 しかし、鷹サイドに安心ムードはどこにもない。むしろ「セーフティーリードではない」と、おびえる声が出ている。「うちが過去に残り6試合で3.5ゲーム差を引っくり返したことがあるだけにね。ひょっとしたらと思ってしまう。来週(16日から)の(オリックスとの)直接対決でやられたら、全く分からなくなる数字なわけだからね」(チーム関係者)

 2010年シーズン、ソフトバンクは首位・西武に3.5ゲーム差をつけられて、マジック4も点灯していたが、残り6試合から直接対決で3タテするなど大逆転V。そんな“ミラクル”も起こり得ることを体験しているだけに逆もしかりというわけ。今度はソフトバンクが、あの時の西武にならないか、と心配しているのだ。

 終盤戦に入ってチーム全体が疲労困ぱい状態にあることも不安にさせているのだろう。必死に逃げるソフトバンク。その姿に余裕はない。