DeNAが“キューバの至宝”ユリエスキ・グリエル内野手(30)の来季残留を目指し、あの手この手だ。

 グリエルは29日、初の巨人戦(横浜)で、初回にいきなり左翼フェンス直撃の二塁打。その後も中前打、左前打と4打数3安打の猛打賞をマークし、左脇腹痛から復帰した26日の中日戦から4試合連続安打、3試合連続マルチで打率を3割5分2厘とした。だがチームはわずか5安打で0―3で敗戦。グリエルは「3安打には満足しているが試合の結果は残念。4本目が出ていれば変わっていた」とさらに上を目指していた。

 そんな中、DeNAが気にしているのがグリエルとの来季契約。単年契約で来季に関してはキューバスポーツ省との交渉となるため、先行きは不透明だ。「FA選手と同じ扱い」(球団関係者)で保留者名簿にも載せることはできず、もし争奪戦となった場合、セペダが不発だった巨人など他球団のオファーが殺到するのは間違いない。

 DeNA関係者は「スポーツ省も本人の意思を尊重すると聞いている。グリエルの口から“来季もDeNAに行きたい”と言ってもらえるようにすればいい」という。

 さっそく三浦大輔投手兼投手コーチ(40)が名古屋遠征中の26日、ブランコ、バルディリス、モスコーソらと一緒にグリエルを食事に誘いステーキをごちそう。グリエルも大喜びだったという。ナインもあらゆる手を打っていく。

 グリエルはこの日、両親と婚約者を球場に呼び家族サービスに努めた。家族ぐるみで球団を気に入ってもらうことも残留への後押しとなりそうだが…。