阪神・藤浪 大舞台で出てしまった悪いクセ

2014年08月29日 16時00分

藤浪(右)は2回二死から澤村に痛すぎる適時二塁打を許した

 セ・リーグ首位攻防の第3ラウンドが28日、東京ドームで行われ、首位の巨人が4―0で2位の阪神に快勝した。自力Vが消滅した阪神は、先発の藤浪晋太郎(20)の“手抜きグセ”が俎上に――。

 

 巨人とのゲーム差は再び2・5と広がり、自力優勝も消滅。和田監督の怒りの矛先は藤浪に向けられた。「晋太郎の投手としての課題とするところが出てしまった。それも一つじゃない」と怒気を含んだ口調でまくし立てた。

 

 初回にいきなり橋本に先頭打者本塁打を被弾。そして、指揮官が「それがすべて」と最も問題視しているのが2回の投球だ。二死一塁の場面で打席には投手の澤村。不用意すぎる真ん中直球を左中間二塁打とされて追加点を許した。さらに、ショックを引きずるように3連打で傷口を広げてしまう。結局、2回までに4失点と序盤から苦しい展開に追い込まれた。

 

 5回4失点で自身も3連敗となった藤浪は「2回の失点、特に澤村さんに打たれたタイムリーヒットがもったいなかった。それに尽きます」と悔やんだが、大一番での背信投球にチーム内外から注文がついた。

 

 コーチ陣は「自信と過信は紙一重。澤村に対しては悪い癖が出たな」と指摘する。“悪い癖”とは相手打者によって力加減を変えることだ。長いイニングを投げるためには必要な投球術だが、藤浪の場合は伏兵に対して力を抜きすぎて痛打されることが少なくない。

 

 投手出身のOBも「澤村をなめすぎた。首位攻防戦という大事な試合なんだから、投手が相手でも慎重に投げないといけないところ」と苦言を呈する。

 

 まだプロ2年目とはいえ、先発ローテーションの柱の一人。今後も巨人との直接対決など逆転Vをかけた正念場の試合やクライマックスシリーズでの登板もある。それだけにあるコーチは「今日の投球を反省してもらわないといけない。相手にスキを見せるようなことをしてはダメ」と叱責。チーム関係者も「打者によって力加減を変えるのは悪いことじゃない。ただ、大事な局面を迎えているのだから、もっと慎重にならないと…」と注文をつけた。

 

 誰もが“将来のエース”と大きな期待をかける20歳右腕。天王山でのマウンドさばきもマスターしなければならない。