<巨人6-4ヤクルト(19日)>試合中のヤクルトベンチで、とんだ花火が上がっていた。勝利目前で同点とされた直後の9回裏だ。先頭のバレンティンは巨人の守護神・マシソンがカウント1―1から投じた顔付近をえぐる内角球にプッツン。立て続けに高めのクソボールに手を出して遊ゴロに倒れるとベンチに戻るなり、ヘルメットを放り投げた。

 ここまでなら“バレンティンあるある”だが、弾んだヘルメットがバーネットの元へ転がったのが運の尽きだった。9回表の同点劇は、長野の左翼線への打球に対してバレンティンが処理をもたついたことも一因。攻守交替の際に打たれたバーネットがバレンティンにイチャモンをつけていただけに“報復”と受け取ったのかもしれない。9回終了でお役御免になり、ベンチ裏へ引き上げる主砲をバーネットが追いかけようとし、ナインが制する一幕も。

 どうにかその場は収まったが、事態を重く見た小川監督は試合後に2人を別々に呼び出して事情聴取。「今日で終わり。(今後の起用への)影響はない」と手打ちを強調するなど、火消しに躍起だった。ただ、2点を追う延長11回一死一塁で打順は4番に回り、代打・相川が空振り三振に倒れているだけに、二重に痛かった。