注目のスラッガーが早くも本領発揮だ。西武のドラフト1位ルーキー森友哉捕手(19)が15日、DHで初の先発起用となった日本ハム戦(西武ドーム)で、前日の代打本塁打に続いて2打席連続となる2号ソロを放った。

 14日のオリックス戦では8回に代打で登場し、逆方向の左翼席にプロ第1号を叩き込んだ森は、この日の2回の第1打席で日本ハム先発・メンドーサの145キロの高めの直球にバットを一閃。打球は右翼席中段まで運んだ。主砲・中村に代わっての先発出場だったこともあり、注目の高卒ルーキーは「中村さんの代わりだったので、ちゃんとできるか不安だった」と言いつつも、チームを3―1の勝利に導き、笑顔を見せた。

 西武では、正捕手の炭谷が14日に国内FA権を取得。現時点で権利を行使する意思はないようだが、球団としては「打てる捕手」の育成が急務になっている。しかし、いくら森が打者としてのポテンシャルの高さを見せつけているとはいえ、いかんせん捕手としては経験不足。1日の楽天戦でプロ初の先発マスクをかぶった際も連打を浴びるなりパニックに陥り、打席でも2打席凡退と守備の負担が打撃にもろに影響した。

 そこで首脳陣の出した見立てが「森の打撃が好調になれば捕手としての守備も安定する」(袴田ヘッド兼バッテリーコーチ)というもの。DHでの出場機会を増やしてコンスタントに結果を残せれば、守備にも集中できるようになるのではないかとの考えだ。

 ルーキーの活躍に刺激を受けたのか、炭谷も自己最多タイの5号ソロを放つなど「森効果」は出ている。成績不振による監督交代まであったチームに、森が明るい話題をもたらしているのは確かだ。