表情で球種がバレる大谷が緊急“顔面矯正”

2014年08月17日 05時15分

大きく息を吐くことで表情を一定にするように意識した大谷

 17日の西武戦(西武ドーム)に先発予定の日本ハム・大谷翔平投手(20)が本格的な「顔面矯正」に着手した。本紙では8月12日付の紙面で「表情で球種がバレる」ことを報じたが、本人及び首脳陣も緊急課題と認識したようだ。15日のブルペン調整ではクセの出てしまう口元の動きを矯正した。9勝をマークしながら3戦連続で白星から見放されている160キロ右腕が待望の2桁勝利を手にできるのか。投球時の表情とあわせて注目が集まりそうだ。

 15日の西武戦前、大谷は西武ドームの一塁側ブルペンで約50球の投球練習を行った。

 6回9安打5失点でKOされた前回10日のソフトバンク戦では「大谷の球種が顔の表情によって判明してしまう」というライバル球団の戦略上の極秘情報を本紙が独占キャッチ。写真や動画などで検証した上、セットポジションに入る前の口の動きが「固く真一文字に結ばれていたらストレート」「逆に口元が緩んでいたら変化球」というクセを詳細に報じた。

 記事は読者、日本ハムファンはもとより、球界関係者にも大きな反響を呼び、ヤフーのアクセスランキング(スポーツ部門)では一時1位となった。日本ハムが無視できない問題として対策を講じるのも当然の流れだろう。その第1弾が15日の西武戦前の練習中に行われた。17日の登板に向けて西武ドームの一塁側ブルペンで投球練習をした際に、問題のクセの修正に乗り出したのだ。

 厚沢投手コーチ、中垣トレーニングコーチが見守るなか、修正されたポイントは一目瞭然だった。これまで豊かだった大谷の表情が一変し、鋭い眼光でセットポジション時に大きく息を吐きながら投球動作に入っていった。球種に関係なく、こうした動きを取り入れることでクセを排除し、表情を一定に保つことに努めたのだ。

 この日のブルペンでは迫力満点の速球、緩いカーブにかかわらず、大きく息を吐き出しながら投球モーションに入っていく練習を繰り返した。突貫工事ともいえる“矯正”により、口元の動きは一定になったが…。

 ブルペン調整終了後にも、厚沢コーチが外野で付きっきりのフォーム矯正を行った。

 黒木投手コーチは「大谷に限らず若い投手はまず経験をすることが大事。その上で変化に対してどう対応するか」と大谷の現在の課題克服を含めた取り組みへの姿勢に言及した。

 ところで、分かりやす過ぎる大谷のクセは、実際の試合の中でもきっちり修正できるものなのか? 本紙評論家の前田幸長氏は「ボクも散々自分のクセと向き合い、いろいろな選手のクセを見てきたけど、顔に出るクセというのは聞いたことがない」と驚きながらこう解説した。

「クセはブルペンとは違う試合の緊張感の中でポロッと出てしまうからクセなんです。ブルペンでいくら気をつけても、試合のヤマ場のピンチの中で口に意識を持っていけるか。また、立ち上がりから制球が定まらず調子の悪い状態の中で、そこに意識を向けるだけの余裕があるか。それが高卒2年目の大谷君に簡単にできてしまうのならとんでもない投手だと思う。もし、きっちりクセを修正してきたら相手打線は今後困るでしょうね。ただ、それでも出てしまうようなら捕手と三塁手がその都度忠告してあげるしかない」

 日本球界の至宝・大谷が取り組む“顔面矯正”問題は、場所が分かりやすいだけに簡単なようで難しい克服ポイントなのかもしれない。