巨人復調の立役者だ!井端二塁固定を

2014年08月16日 16時00分

“いぶし銀の”井端(右)は地味にチームをけん引している。左は坂本

【大下剛史 熱血球論】まさに「雨降って地固まる」だ。土砂降りの中で行われた15日の広島―巨人(マツダ)は、48分間の中断をものともしなかった巨人が7―2で快勝し3連勝。先発した不振のエース・内海が3勝目をマークし、打線も坂本、高橋由、阿部に一発が出て一時の沈滞ムードを払拭した。そんななか、本紙専属評論家の大下剛史氏は巨人復調の立役者に井端弘和内野手(39)の名前を挙げ、坂本との二遊間コンビ固定を提言した。一方、優勝戦線から脱落しつつある広島は、今季の巨人戦で4戦未勝利のエース前田健太(26)が窮地に立たされた。

 

 ベテランの井端が正念場を迎えたチームに大きなプラス効果を与えている。今月6日に片岡が不振で二軍落ちし、翌7日のDeNA戦から二塁手としてスタメンに定着。ここまで打率は2割台前半とパッとしないが、要所で実にいい働きをしている。首位攻防戦となった14日の阪神戦でも4回に勝ち越しの犠飛を放ち、勝利に貢献した。さほど目立たないものの泥くさく、いぶし銀のようなプレーができる。それが井端という男の持ち味だ。

 

 中日時代からノックの雨あられを受け、徹底的に鍛えられた捕球センスは現在でも球界トップクラス。難しい打球に対しても常に積極的に追っていく。グラウンドコンディションが悪かったこの日はゴロをファンブルする場面もあったが、緩慢なミスはほとんど見られない。二遊間を組んでいる坂本にとっても、いいお手本になっている。

 

 ガムシャラな姿勢も若手が見習うべき点だ。彼はいわゆる“練習の虫”で、春季キャンプでも早朝から特守、特打で汗を流し、全体メニュー終了後も黙々と居残り練習を続けていた。ここまで片岡の控えという印象が強かったが、井端は心の中で「絶対にレギュラーを奪い取ってやる」という熱い思いをたぎらせていた。いつか必ず自分にチャンスが来ると信じ、腐ることなく人一倍の努力を続けてきた。最近の巨人にはいないタイプの選手だ。FAで片岡を獲得しながら、ポジションの重なる井端まで獲得したのは、そうしたチームに与える影響をも考慮してのものだったのだろう。

 

 巨人は首位をキープしているとはいえ、決して盤石とは言えない。そういう状況下で、バイプレーヤー的存在ながら一流の職人技と熱き闘争心を兼ね備えた井端が二塁に固定されたのは巨人にとってプラス。片岡と入れ替えるタイミングも絶妙だった。

 

 優勝するためには二遊間を固定した方がいい。二軍調整中の片岡がこのままくすぶっていることもないだろうが、井端の情熱と闘志にかけてみてもいいのではないか。(本紙専属評論家)