虎ナインよ今こそ思い出せ!故・中埜社長の“遺言”

2014年08月13日 16時00分

故中埜社長

<阪神4-3巨人(12日)>首位攻防第1ラウンドに先勝し、ベンチ裏で喜びを爆発させる阪神ナインの姿に、和田監督は「本当の勝負は、まだ先だけど、この3連戦が大事だということは、みんな分かっている」と目を細めた。

 

 今後、さらに激しくなるV戦線。2006年以降、何度も優勝争いに絡みながらV逸した苦い経験があるだけに、ここからが虎ナインにとっては正念場になる。そんな中、球団関係者は「日本一になった1985年に、当時の選手が心に留めていた言葉がある」と明かす。

 

 それは日航機墜落事故2日前の8月10日に、中埜社長がナインにかけた言葉だ。関係者によると、後半戦開始直後の快進撃で8月上旬に首位に立った阪神は、10日に福岡・平和台球場で行われた中日戦にも快勝。ベンチ裏に駆けつけた中埜社長は選手の労をねぎらいながら、一人ひとりに「よう頑張ってくれた。勝負はこれからやぞ」と言いながら握手。これが虎ナインにとっては最後の言葉になったという。

 

 当時、現役選手だった川藤OB会長は「試合が終わってベンチから出ると、社長が来てくれて『(勝負は)これからや』と激励してくれたのをよく覚えている」と振り返る。

 

 そこで球団関係者は「OBの方々は事故があってから『何が何でも優勝しなければいけない』という気持ちが強くなったというし、事故2日前の言葉もすごく印象に残っているようだ。『勝負はこれからや』という言葉は、状況がいい時も悪い時も利用できる。当時を知る関係者も少なくなってきているし、今の選手が話を聞く機会もほとんどなくなっている。日本一になったシーズンのことだし、中埜社長の言葉はプラスになる」と提案するのだ。

 

 中埜社長の最後の言葉がナインを勇気づけることは間違いない。