宇野勝氏が谷繁監督に苦言“山本昌を先発させろ”

2014年08月10日 09時00分

打席に向かう大野

【宇野勝 フルスイングの掟】本紙評論家の宇野勝氏が中日・谷繁元信捕手兼任監督(43)の采配に苦言を呈した。さらには中日逆転優勝のキーマンとして、球界最年長の山本昌投手(48)を指名した。

 

 8日の巨人戦での谷繁監督の采配に1つ納得がいかない点があった。1―6と5点リードされた7回の攻撃。二死一塁で打順は9番の先発・大野。当然のごとく代打を送るものだと思ったが、中日ベンチは大野をそのまま打席に向かわせた。このところ中継ぎ陣は登板過多。こうした展開で中継ぎを使いたくなかったのだろう。

 

 しかし、あそこの場面は、どんな形であれ、代打を送るべきだったと思う。プロなのだから見ている人のことも考えなければならない。ファンは、そんなチーム事情などわからない。たとえ、得点の可能性が数%しかないにしても、代打で勝負するべきだったのではないか。その後、打線は粘りを見せて巨人のセットアッパー・山口、守護神のマシソンまで引っ張り出した。それだけに余計に残念に感じた。

 

 攻撃陣では和田が骨折で戦線離脱。これは痛いことは痛い。でも、平田、松井佑など若い選手が育ってきているし、チーム力でカバーできる。今の中日で心配なのは先発だ。現状で大野、山井、雄太、朝倉の4人しかいない。しかも軸として期待している大野はこの日も6失点となかなか安定してこない。

 

 大野に必要なのは微妙なコントロール。もちろん、本人は打たれないよう丁寧に投げようとしているのだろうし、首脳陣ともいろんな話もしているだろう。それでもできないのは投げ方に問題があるのではないか。上体が強いのは分かる。でもあまりにも上体に頼りすぎている。もう少し下半身がドシッとして粘れるようになれば制球も良くなるし、球威もさらに増すと思う。

 

 それと、そろそろマサ(山本昌)を使ったらどうだろうか。谷繁監督や森ヘッドコーチは「下でいいピッチングをしたら上げる」と言っているけど、下でいくら抑えても上で打たれるピッチャーはいくらでもいる。マサの場合は、もしかしたら上の方がいい結果を出すかもしれない。投げてみないと分からないと思う。あれだけの経験がある投手。中日の中継ぎ陣は充実しているし、5回2失点ぐらいで抑えてくれれば、十分いける。マサの一軍はありかな、と思う。

 

 この日の巨人は(高橋)由伸で勝ったようなものだ。6回に中日が1点を返し、なお無死二塁でエルナンデスのレフトへの大飛球をフェンスにぶつかりながら好捕。あのファインプレーはめちゃくちゃ大きかった。あれがなかったら、どうなっていたか分からない。

 

 巨人は若い投手が育ってないし、4位・中日にもまだまだチャンスはある。このままずるずる後退するのではもったいない。先発を整備して反撃態勢をつくってほしい。(本紙評論家)