<夏の甲子園>プロで活躍できる選手は?

2014年08月08日 11時00分

注目の智弁学園・岡本(左)と盛岡大付・松本

 第96回全国高校野球選手権大会(9日から15日間、甲子園球場)の組み合わせが決まった。初出場9校を含む49代表の頂点を決める戦い。深紅の優勝旗を手にするのはどこか――。将来、プロで主軸として活躍可能な注目の選手は――。元ヤクルト編成部長の片岡宏雄氏(78)は智弁学園(奈良)の高校通算73本塁打のスラッガー・岡本和真内野手(3年)を一押しした。

 高校通算73本塁打で甲子園に“再上陸”の智弁学園・岡本を片岡氏は今大会のナンバーワン選手に推した。

「素材は一級品。パワーがすごいし、振りもいい。何より気持ちが強く、一発で仕留められるムードを持っている。これが一番の魅力やね。まだ気持ちがはやる面があってボール球に手を出すこともあるが、選球眼を磨いていけば、プロで和製4番になれる。特に右打者で、本当に和製4番を任せられる選手は10年に1人くらいしか出ない。彼はそれに当てはまる」と断言だ。

 日本球界は長年にわたって和製4番が育たず、外国人頼みの状態。片岡氏は「ようやく日本ハムに中田が出てきたけど、彼もここまで7~8年かかっているからね。どのチームを見ても外国人ばかり。それじゃダメ。外国人なんか(日本で)やっても2~3年でしょ。岡本のような選手がしっかり4番に座れば、15年はチームが安定する」という。

 その上で「彼がプロに入るなら、必ず4番を任せてくれる環境にないといけない。じっくり育てようとするチームだね。外国人に頼るチームではせっかくの良さが出なくなる。体ができたら、積極的に使ってもらえるようなチームがいい。プロでデビューした時が肝心だ。そういう意味では中田が出てきた日本ハムなんかは和製4番を育てる環境があるのかもしれない」とも話した。

 岡本以外で、片岡氏が名前を挙げたのは明徳義塾のエース・岸(3年)だ。4度目の甲子園のマウンドで、さらに変化球に磨きをかけてきた好投手を「高津(元ヤクルト、ホワイトソックスなど=現ヤクルト投手コーチ)や浅尾(中日)になれる」と見ている。「線が細くて先発完投型ではない。(プロでは)中継ぎか、うまくいけばクローザーで使える。大崩れすることなく、まとまっている。安心して見ていられるね。得意の球を磨いていけば安定したリリーフになるよ」とこちらも太鼓判だ。

 さらに投げては最速150キロ、打っては通算54本塁打の盛岡大付・松本も注目株で、大会でのさらなる成長が楽しみな逸材。2年生ながら神奈川大会の決勝で20奪三振の快投を見せた東海大相模の右腕・吉田についても片岡氏は「勢いを感じる」。ただし、吉田が楽天・松井裕ばりの縦のスライダーを武器とし、一躍注目を浴びていることには「松井裕だって高校生なら十分な活躍だったが、プロに入るとまだまだでしょ。安定感、それに絶妙のコントロールが必要になってくる」。こちらはじっくりと本大会で見極めるつもりだ。