<ロッテ8-7楽天(6日)>楽天のドラフト1位左腕・松井裕が6日のロッテ戦(QVC)に先発し、6回途中2失点と力投した。球場の風速計が11メートルを示す強風の中で迎えた初回、先頭の鈴木にいきなり132キロの直球を中越え三塁打とされたが何とか後続を断ち切った。

 これまで松井裕が登板する試合では打線の援護が少なかった。だがこの日は初回、銀次の適時打で先制すると3回にも松井稼、銀次、新外国人エバンスの来日初適時打で一挙3点を奪った。

 松井裕は3回に加藤、角中に連続適時打を浴びて2点を失ったものの、その後は5回まで無失点。6回に安打と2四球で一死満塁となったところで降板となったが、後続の福山がこのピンチをしのいだ。

 星野監督は最近の松井裕について「今、ウチの先発陣では一番安定している。他の投手はそれを悔しいと思わないとダメだ」という。エース格の則本がローテを外れ、青山も二軍落ちと投壊状態。そんな中で、闘将はルーキーの活躍を先輩投手の奮起を促す材料にしている。この日も闘将の期待に応えるピッチングをしてみせた。打線は7回にもジョーンズの適時打、ボウカーの犠飛、西田の適時打などで3点を追加。7回からは則本が3番手でマウンドに上がって相手の反撃を封じた。しかしチームは9回、4番手の西宮、5番手のファルケンボーグが打たれ、まさかの逆転サヨナラ負け。松井裕の先発初勝利はまたも幻と消えた。