阿部懲罰交代!G投手陣の小林“支持率”じわじわ上昇中

2014年08月07日 06時30分

途中交代の阿部(右)と大活躍の小林

 巨人が5日のDeNA戦(新潟)で延長12回、6―7とサヨナラ負けを喫した。序盤から5点を追う苦しい展開をいったんは追いつき、勝ち越した試合で、存在感を放ったのは小林誠司捕手(25)だ。“懲罰交代”の阿部慎之助捕手(35)に代わって3回からマスクをかぶると、計7投手を好リード。打っても2安打2打点と輝きを放った。この日は明暗が分かれた小林と阿部。最近は両者の“支持率”にも変化が表れている。

 序盤は巨人の完敗ムードだった。初回、先頭の石川に四球を与えた先発の小山は、一死から梶谷の中越え二塁打で簡単に先制を許すと、続くブランコには真ん中付近のフォークを左翼席に運ばれ、初回から3点を奪われた。

 さらに2回には二死までこぎつけながら、3連打を浴びてスコアは0―5。すると鬼の形相の原監督が3回の守備で動いた。なんと投手の小山を続投させたまま、女房役の阿部をルーキー小林と交代させたのだ。

 休養目的であれば、初めから使わなければいいだけのこと。5点差が開いたからといっても、試合はまだ序盤だ。阿部に何らかのアクシデントがあったわけでもない。つまりは“懲罰交代”。小山が打たれたブランコの2ランと、2回の3連打はすべてストライクゾーンへのフォークだった。これが原監督の目には「単調なリード」に映ったのか。阿部が3回二死一、二塁の得点機での打席で三ゴロに倒れたことも悪印象だった。

 一方、阿部に代わってマスクをかぶった小林は、フラつく小山を「カーブでアクセントをつけて」2イニング無失点と立ち直らせると、その後もDeNAになかなか追加点を許さなかった。課題の打撃でも6回に中前打、8回無死一、三塁では左翼フェンス直撃の2点適時二塁打を放ち、存在感を強烈にアピールした。

 最近は大竹や澤村が小林と組んで好結果を残したが、その2人も阿部と組むと打たれる試合が続いた。

 そのため首脳陣間では「慎之助のリードに問題があるのでは」という疑惑の視線が向けられていたところ。ベンチで小林の奮闘を見守っていた阿部は複雑な心境だったに違いない。試合後の阿部は「申し訳ありません。明日切り替えて頑張ります」と短い言葉を残した。

 一方、原監督は「ベストを尽くして、こういう結果になった」と4時間52分の激闘を振り返ると、完敗ムードを変えた小林を「いい風を吹かせてくれた」と高く評価した。

 実は投手陣の間でも、最近は小林の“支持率”がじわじわ上昇中で、チームスタッフは「『誠司(小林)と組みたい』という投手が増えている。肩も強いし、慎之助よりも若い分、コミュニケーションを取りやすい。それに『新人とは思えないほど観察眼が鋭くて、配球センスがいい』と評判だよ」と話す。

 まだまだチーム全体での評価は「総合力は慎之助のほうが上」だが、こういう試合が今後も続くようだと、原監督が進める世代交代が一気に加速しそうな雰囲気だ。