ヒーローTシャツでチームを結束させる“カンフー・パンダ”

2014年08月10日 16時00分

元局アナ 青池奈津子「メジャー通信」

 

【パブロ・サンドバル(ジャイアンツ)】米国では少し太めの体格の持ち主に、親しみを込めて“チャビー”とか“テディ・ベア”と呼ぶ。そしてサンフランシスコ・ジャイアンツのロッカーに姿を見せる“パンダ”も同じような体形だ。

 

 彼がメジャーデビューしたのは2008年。その当時大ヒットした映画「カンフー・パンダ」になぞらえて命名された愛称がこれほどにぴったり合う人物は、パブロ・サンドバル以外にはいない。

「捕手の上を飛び越えてホームにダイブしたプレーを見たチームメートのバリー・ジトが付けてくれた」

 

 ずんぐりむっくりした体形が、どこか好感を呼ぶジ軍の看板選手。本人いわく「僕は『カンフー・パンダ』と同じように若い時から特別才能があるとは思われていなかったのに、そんなミラクルなプレーを見せたから付いたあだ名なんだ。“人は見かけによらないんだ”ってことを表しているよね」とのことで、どうやら“カンフー・パンダ”の愛称をとても気に入っているらしい。

 確か3年ほど前にあまりに太り過ぎて打撃成績が落ちたため「オペレーション・パンダ」の名前で球団側がパブロのダイエットプログラムを組んだはずだが…。それでも最近、またおなかが出たような気もする。

 

 それはともかくとして、黒のTシャツに描かれたバットマンのマークが少し伸びてしまっているパブロを見て「あれ?」と思った。周りを見渡すとティム・リンスカムが「スパイダーマン」、マイケル・モースも「ウルバリン」、ハンター・ペンスは「フラッシュ」――。チームメートたちが、それぞれ米国のヒーローのマークや柄の入ったアンダーシャツを着ている。「パンダが皆に配ってくれたんだよ。カッコいいだろう?」とマイケルがうれしそうに教えてくれた。どうやら今年のチームの“願掛け”になっているらしい。

 

「2010年、12年と1年置きに優勝してきたから、今年も優勝するはず」とまじめ顔で語ったパブロに「“カンフー・パンダ”のTシャツはなかったのか」と聞いたら「見つからなかったんだよ~」と爆笑されてしまった。

 

 さて、このパブロさんは“ビッグプラン”を温めている。近日中に「婚約者」と呼んでいるブロンド美人の彼女にプロポーズするタイミングを見計らっているのだ。「プロポーズは大したことしないよ。最初にやり過ぎると、どんどん期待に応えるのが大変になるから」などと素っ気ないことを言っていたが、野球のボール形の指輪入れを特注済みで後は渡すだけとのことである。

 

 実は今度結婚すれば2度目となるパブロ。前回の離婚の時には野球にも支障をきたしてしまった彼だが、ここでバシッと決めて幸せになってほしい。

 

 パブロ・サンドバル 1986年8月11日生まれ。27歳。ベネズエラ・カラボボ州プエルトカベジョ出身。身長180.3センチ、体重109キロ。右投げ両打ち。2003年にジャイアンツと契約し、08年8月14日のアストロズ戦で捕手としてメジャーデビュー。翌09年は主に三塁手として153試合にフル出場し、打率3割3分でナ・リーグ2位。球宴出場メンバーに2度選出され、12年にはワールドシリーズMVPにも輝いてチームの世界一に大きく貢献した。ジ軍では一、二を争うほどにグッズの売り上げも高い超人気者である。