阪神“死のロード” キーマンは「あのドラ1」

2014年08月05日 11時00分

雨中のヘッドスライディングをする伊藤隼太

 3日のDeNA戦が降雨中止となった阪神は、高校球児に甲子園球場を明け渡し、5日以降の21試合を本拠地以外で戦う「長期ロード」に出発する。“死のロード”とも呼ばれる期間だが、逆転Vには乗り越えなければならない関門だ。首脳陣はそのキーマンとして、2011年のドラフト1位伊藤隼太外野手(25)を指名した。

 

 昨年の長期ロードは14勝9敗と勝ち越したものの、ロード最後の巨人戦(東京ドーム)で3タテを喫し、終戦モードに陥った。

 

 それだけに和田監督は「9月が勝負になるけど、そこまでにしっかりと戦っておかないといけいない」と9月を“勝負の秋”にするためにも長期ロードは大切な期間だと考えている。

 

 しかし、大きな不安がある。左腕対策だ。不動の「2番・センター」だった大和が左腹斜筋肉離れのため戦線離脱。その後は相手先発が右投手の時は左打者の伊藤隼がスタメン出場、左投手の時は右打者の俊介を起用している。右腕先発に対しては5試合で3勝2敗、1試合平均4得点と打線が機能しているのに対して左腕先発に対しては0勝2敗で得点も2試合で1点だけと深刻な課題を露呈している。

 

 そこで首脳陣は「左投手の時のオーダーを考え直す必要がある。新井良を右翼で起用するなどいろいろな選択肢があるけど、将来的なことも含めて考えると伊藤隼を左腕相手でも使うのが理想。今は状態も非常にいいし、ここで左投手にも対応できるというものを見せてくれれば今後の優勝争いに向けて大きな戦力アップになる」と伊藤隼に大きな期待を抱いているのだ。

 

 2011年のドラフト会議で1位指名され、慶応大から即戦力外野手として入団したものの、2年間は一軍に定着することもできなかった。今季も二軍スタートだったが、7月1日に一軍昇格し、3日現在で打率3割4厘をマークし、素質開花の兆しを見せている。

 

「昨年までは早いカウントではあまりバットを振らず、受け身の感じだったけど今年はファーストストライクからどんどん振っている。自分の打撃に自信がついてきたことで今までになかった積極的な姿勢が出てきた。明らかに昨年までと違う」とコーチ陣の評価も急上昇中。虎の背番号「51」が和田阪神をVロードに導く使者となるか。