果たしてG打線は“爆発”するのか。貧打に苦しむ巨人だが、原監督は「あまり根拠はない」としながらも「爆発するよ、8月中旬くらいから」と大胆予言している。さっそく本紙評論家・朝井秀樹氏がおじゃまして巨人ナインを直撃。原予言の“わずかな根拠”を探った――。

【朝井秀樹のおじゃまします】どうも、アサイです! 7月は10勝10敗で乗り切った巨人ですが、やっぱり気になるのは打線の状態です。周囲はザワザワしていますが、実際に選手を直撃すると“何を慌ててるの?”といった雰囲気が伝わってくるのです。

 まずは阿部(慎之助)さん。なかなか首の状態が思わしくなかったようですが「体も治ってきたし、心配事がなくなってきた。暑くなって(体も動きやすくなって)きたし、今まで以上にいきたいね」と笑顔です。

 長野くんはどうでしょう。原監督からチームを引っ張ることを期待されていることもあって「自分がやらなきゃいけない、と思っています」と頼もしい返事。後半戦4番を任されたりとめまぐるしく打順が変わっていますが「監督は(自身やチームの状態を)見極めて選んでいると思う。何番でも自分のプレースタイルでやっていくしかない」。打順うんぬんに翻弄されずに、自分の打撃スタイルをぶれずに貫こうという意志がさらに強くなっているのを感じました。

 勇人(坂本)は「体調も全然いいし、練習からイメージができています」と“絶好調宣言”。体の動きと頭で描くイメージが一致しているという、まさに理想的な状態です。村田(修一)さんは「試行錯誤しているけど、今は(打撃も)固まりつつあるよ」と前を向いていました。

 選手を取材して、聞こえてくるのは「勝負どころは今じゃない」という言葉でした。そして、その勝負どころに向けて、それぞれが再調整、再確認をしている状態であると感じました。実は少し前、ある先輩選手になんとなく「今のままで大丈夫ですかね?」と聞いたとき、すかさずこう言われたのです。「何言ってるんだよ、まだまだ勝負は先でしょ。8、9月にどれだけいい状態で迎えられるか。今はチーム状態をどれだけ保てるかが大事なんだよ」

 原監督が打線の爆発を予言したのも、選手たちが勝負どころに向けて“爪を研いでいる”ことを感じとったからだと思います。今はなかなか結果が出ていませんが、8月どこまで盛り返してくれるのか、注目したいと思います。 (本紙評論家)