<広島4-6中日(7月31日)>広島は7月31日、中日戦(マツダ)に4―6で逆転負けを喫し、7月の月間負け越しが決定した。先発の戸田が4点リードの4回に突如乱れて同点にされると、2番手の中崎が6回に勝ち越しを許してしまった。打線も序盤はキラが10号2ランを放つなど2、3回で計4点を奪ったが、4回以降はさっぱり。中日とは再び1・5ゲーム差となってしまった。

 広島の若ゴイ投手陣が試合を壊してしまった。先発の戸田は3回まで無失点投球を続けていた。ところが4点のリードをもらった4回、先頭の和田に一発を浴びてから状況が一変する。慎重を期すあまりにボール先行の投球となり無死満塁とすると、武山の三ゴロの間に2点目を失う。さらに代打・谷の犠飛で3点目。藤井にも適時二塁打で、瞬く間に同点にされてしまった。

 7月から先発ローテーション入りをして3試合目の登板となった戸田。ここ2試合の登板では試合中盤に失点することが多かっただけに「欲というかこれでいいだろうという気持ちが出てしまうのが原因。粘るところで粘らないといけない」と課題を口にしていたが、この日も悪い流れを止めることができず、結局、5回途中で降板となった。

 同点の場面で2番手を任された中崎もピリッとしなかった。6回一死から死球でランナーを出すと二死二塁から藤井、荒木に連続適時打を浴びて勝ち越しを許してしまった。

 夏場を乗り越えるためには若ゴイのフレッシュな力が大きな武器となるはず。ローテーションの座をつかもうとしていた戸田とロングリリーフで結果を出しつつあった中崎という期待の2人の“背信投”は、今後の投手のやりくりに影響を及ぼしそうだ。

 打線は2回に復調気配のキラが「しっかりと自分のポイントで引きつけてスイングすることを意識していた」という7月16日のDeNA戦以来となる10号2ランで先制。3回には好調・会沢が適時打を放つなど勢いを見せたが、同点に追いつかれてからはさっぱりで、反撃することはできなかった。

 7月は9勝11敗1分と負け越しとなった赤ヘル。“反攻の8月”とするためにも、今日1日からの巨人戦は絶対に負けられない。