日本ハム・斎藤佑樹投手(26)が29日、一軍に合流した。31日のロッテ戦(QVC)で今季4試合目となる先発登板をする予定で、栗山監督には「逆転Vの使者」に指名されているが…。指揮官はどこまで本気なのか。

 斎藤は3か月ぶりの一軍登板となった12日のソフトバンク戦(札幌ドーム)で5回4安打1失点の好投を演じた後、23日のイースタン・DeNA戦(鎌ケ谷)で3被弾を含む5回途中11安打8失点と炎上。すでに内定していた31日の登板がどうなるかが注目されていたが「活躍することでチームにプラスアルファをもたらす」(栗山監督)との温情で予定通りの登板となった。

 とはいえ、ここ2年間、勝ち星のない斎藤に「これから勝ちまくれ!」というのもむちゃな話。栗山監督もそこまで現実離れした妄想をしているわけではない。日本ハムはこのロッテ戦の後、ソフトバンク(札幌ドーム)、オリックス(帯広)、ソフトバンク(ヤフオク)と3カード連続でパ2強との対戦が控えている。その直前に「感動の復帰勝利でチームの推進役に」と“盛り上げ役”を期待しているというわけだ。

 29日のロッテ戦は延長12回の末、6―4で勝ち、首位ソフトバンクとの9ゲーム差をどうにかキープ。超ミラクルな逆転Vのためには、確かに普通のことをやっていては無理だろうが…。

 当の斎藤は「今できることをしっかりやりたい。ゲームになったらどうなるか分からないけど、その日使える球を最大限使っていきたい」と意気込みを語った。