楽天が“デーブの負の遺産”に苦しめられている。27日の日本ハム戦(コボスタ宮城)は、先発したエース・則本昂大投手(23)が2被弾するなど3―7で敗戦。4戦連続で4失点以上の途中降板で6敗目を喫したエースは「自分の実力不足」と唇をかんだ。しかし「則本は悪くない。悪いのはデーブ」とはチーム関係者の弁だ。

 デーブこと大久保博元二軍監督(47)が23日の西武戦まで療養中だった星野監督に代わって監督代行を務め、先発の中4日起用を徹底化させていたのは記憶に新しい。6日のソフトバンク戦後に「中6日は空き過ぎ。日本の野球を変えたい」と宣言して以降、美馬、宮川、則本の3投手を中4日で登板させていた。

 だが21日の西武戦で美馬が3回途中KOとなり、二軍へ降格。宮川は先発を外れ、中継ぎへ再び配置転換された。そして、この日の則本が物語るようにすべてが裏目に出ている。「これまで強いられてきた中4日との因果関係があるんじゃないのか」と疑われ、3投手に対する同情の声が上がるのも無理はない。

 さらに“デーブローテ”によって中継ぎの負担も増大。先発投手が登板過多に陥っただけでなくブルペンメンバーの投球回数も必然的に増え、それらのツケが今になって重くのしかかっている。星野監督が復帰した25日の日本ハム戦以降、3戦17失点と明らかな“投壊状態”となっているのは何よりの証しだ。

「大久保さんのムチャな起用で選手はヘロヘロ。星野監督はコンディションの立て直しからやらないと…」と前出のチーム関係者。再起した闘将の苦悩はしばらく続きそうだ。