「投げる哲学者」久保奮投も虎5連敗

2012年08月09日 12時00分

 阪神・久保は頭脳的な投球や独自の理論を持ち、チーム内では「投げる哲学者」と言われている。しかしその明晰な頭脳や野球理論をもってしても、今のチームの悪い流れを断ち切ることはできなかった。

 

 8日の巨人戦に先発し、味方打線の援護がない中で5回まで2安打無失点と孤軍奮闘。しかし6回に限界が訪れた。一死から長野に内野安打を許すと、続く松本哲には右中間を破られ、先制の1点を奪われた。これで気落ちしたか、坂本にも右前に適時打され、この回2失点。結局7回でマウンドを降りた。

 

 久保は何事も「考えすぎないことがモットー」で、アスリートにとって重要な食事に関しても「栄養とかカロリーとかは全く気にしないで好きなものを好きなだけ食べる。食べ過ぎたら勝手に腹が下る。それでいい」という。ストレスをためないためにそうしているのだが、好投してもなかなか報われない現在のチーム状況には相当イライラしているだろう。

 

 今季はローテーションの柱として期待されながら、これで早くも5敗目。積み重ねた勝ち星は僅かに3つだ。感情を表に出すタイプではないため表情からは分からないが、心の中では“勝てない自分”にも怒りを募らせているに違いない。

 

 チームはこれで引き分けを挟んで5連敗。借金は16に膨らみ、早くも今季の巨人戦負け越しが決まった。

 

 最下位のDeNAとの差はまだ開いているものの、相手はラミレス、中村の主砲コンビが調子を上げている。この状態なら最下位転落も十分にありうる。暗黒時代の再到来を食い止めるためにも、なんとしてでもここで踏みとどまらなければならない。