ソフトバンクが26日のオリックス戦(ヤフオクドーム)に3ー1で快勝。首位攻防戦で2連勝を飾り、見事に首位を奪回した。今季は孫オーナーから「ブッチギリV」を厳命されながら、ここまで一進一退のマッチレースが続いている。今日27日の第3ラウンドにも勝ち3タテを食らわせて、独走態勢への足がかりにする。

 ソフトバンクが首位攻防戦に競り勝った。打のヒーローはベテラン細川だ。4回にオリックス先発・東明から4号決勝アーチをバックスクリーン左に豪快に叩き込んだ。


 直前の守備では痛いミスを犯していた。無死一塁から立て続けに捕逸と暴投をしてしまい、同点に追いつかれていた。「あれは自分のせい。あれはやってはいけないこと」。その借りをすぐさま返した。「まっすぐ1本に絞っていました。よく飛びましたね。たまたま自分が振ったところにボールが来てくれた」と笑みを浮かべた。


 投げては先発の中田が粘りの投球。先頭の走者を出しながらだったが、6イニングを3安打3四死球1失点にまとめた。「途中、セットポジションに変えてからは感覚がつかめてきました」。6月14日のDeNA戦以来となる久々の白星で8勝目を挙げた。


 これで首位攻防戦に連勝。見事、奪首に成功したが、試合後の秋山監督は「(勝った)昨日、今日を生かすのは明日だからな」とコメント。早くも宿敵相手の3タテに目を向けた。1・5ゲーム差をつけられての2位で迎えた今カードは、もちろん勝ち越せば十分と考えていた。だが同一カード3連勝の可能性が生まれたからには、このチャンスを逃すわけにはいかない。


 オリックスは今カードに登板予定だったエース・金子が23日に急きょ登録抹消されている。数字上で見ても勝てば逆に1・5ゲーム差をつけることができる上に、相手に大きな心理的ダメージを与えることができる。


「今年のオリックスはかなり強い。でも、長く低迷していたチームだからね。ちょっとでも落ち出すと、不協和音が出てきて、一気にズルズルといく可能性もある。今は首位争いをしているから、全員が高いモチベーションの中でやれているはずだし、疲れがあっても問題にならないだろうけどね」(チーム関係者)


 最後は独走で優勝した2011年も、シーズン中盤までは日本ハムとのマッチレースが続いた。同じ7月26日の段階では1ゲーム差だった。前回同様、今日の直接対決に勝つことができれば、一気に抜け出すことができるに違いない。