25日から首位・巨人と3連戦(ナゴヤドーム)に臨む4位・中日が、その結果次第では今後の戦い方を大きく変えていくことになりそうだ。

 今回の巨人3連戦には後半開幕の5位・DeNA戦からあえて外した大野、山井の表2枚の先発投手をぶつけ、直接対決で6・5ゲーム差を少しでも縮めるつもり。だが、もしも3連戦で逆に引き離された場合は「もちろん優勝を狙っていくのだけど、優勝できるのは1チームしかいない。状況によっては2位狙い、3位狙いも考えながらやっていかないといけない」(森ヘッドコーチ)と“シフトチェンジ”もにらんでいるのだ。

 具体的には「巨人偏重」のローテーションから「DeNA偏重」のローテーションへの切り替えだ。「Aクラスを目指すためにはお客さんを作ることが絶対に必要。うちはDeNAに(9勝3敗1分けと)勝っているでしょ。だからDeNAは徹底的にやっつけなきゃいけない。そうすれば、他球団とも五分でも大きな貯金ができる。巨人との負け分も清算できる。巨人への1勝もDeNAの1勝も1勝に変わりはないからね」と球団幹部の1人はいう。

 中日の8月の日程も巨人との3連戦2カードはいずれも週末で、逆にDeNAとの3連戦2カードはウイークデー。巨人戦を避けて、勝てる可能性が高いDeNA戦に表ローテをぶつけ、カモにしようというわけ。

 勝負の秋へ向けた中日の「お客さん確保計画」。果たして計算通りにことは運ぶのか。