ソフトバンク・長谷川勇也外野手(29)が苦しんでいる。24日現在、打率2割9分9厘、98安打の成績だが、昨季、首位打者&最多安打のタイトルを獲得した男にとっては納得できない数字で、表情も冴えない。小川ヘッドコーチも「あとは長谷川だね」というほどだ。

 そんな長谷川に対してチーム内からは「一度、練習を制限した方がいいのでは」という声が出ている。“鷹の打撃職人”の異名を持つ男はとにかく練習熱心。北九州で行われた22日のロッテ戦後は、そこから福岡市のヤフオクドームに戻って夜中までバットを振り続けたが、それも珍しいことではない。「単に数を振っているわけじゃない。一本一本から感じ取りながらやっている。そこで確信めいたものをつかんで試合で試している」と長谷川はこともなげに話すが、周囲はやりすぎを心配。

「長谷川は球宴にも出ていて休みがなかった上、あれだけ練習しているのだから当然、疲れがたまる。去年のように打率が良ければいいが、今は打率が3割を切っている状況。さらに変なことをして2割8分くらいまで落としてしまいかねない。切り替える上でも、休む勇気は必要」(チーム関係者)というのだ。

 24日も全体練習後に遅くまで球場に残って汗を流した長谷川。「去年と同じにはいかない」と周囲の声とは逆に練習量を増やしそうな勢いだが、どんな結果になるか――。