中日が23日のDeNA戦(横浜)に6―3で勝利し、勝率5割に復帰した。高卒3年目の高橋周平内野手(20)が2安打1打点と活躍。14日の阪神戦で、今季一軍初昇格してからの3試合では8打数無安打といいところなく前半戦を終えたが、後半戦に入っての3試合では12打数6安打、1本塁打、2打点の大当たりだ。

 まるで別人のような変身ぶりだが、その裏で落合GMが首脳陣の事情聴取に乗り出す“ゴタゴタ劇”があった。高橋周は今季初スタメンで出場し、4タコに終わった15日の阪神戦試合後、長嶋外野守備走塁打撃コーチから軸足にタメをつくるためにすり足を試すように指導を受けた。ところが、翌16日のナイター前の朝に佐伯二軍監督がナゴヤ球場の屋内練習場に高橋周を呼んでマンツーマンでティー打撃を行いながら「足をあげろ」と真逆のアドバイス。この件が落合GMの耳に入り、佐伯二軍監督はGMから注意を受けた。

「佐伯二軍監督も良かれと思って指導したんだろうけど、今は周平は一軍にいるんだし、一軍コーチと言っていることが真逆だったら、選手は戸惑ってしまう。今の周平は長嶋コーチと二人三脚で熱心に打撃改造に取り組んでいるんだからね」とチームスタッフの一人。その上で、チーム内では「後半戦からの周平はそうした迷いがなくなって結果が出始めた」と言われているのだ。

 この日の試合後、自身の好調ぶりについて「“打ちにいく”という気持ちの部分が大きいと思う」と話した高橋周。何かつかんだかもしれない。