盛り上がった球宴で“カヤの外”状態だったのが巨人勢だった。この日は5番に阿部、8番に村田がスタメンに名を連ねたが、村田が中前打を放ったほかは目立った活躍はなし。

 阿部も、互いに「対戦してみたい相手」と“相思相愛”だった大谷相手に159キロの直球に詰まらされ二ゴロ。試合前「前に飛ばせられれば」と謙虚に語っていたが、皮肉にもその通りの結果となってしまった。


 藤浪(阪神)の後を次いで登板したエース・菅野も、2イニングを投げ1失点。「抑えたい」と語っていた同級生の鈴木(ロッテ)は打ち取ったものの「できればゼロに抑えたかったですね」と悔しそうに語った。そんなナインたちの陰で、思わぬアクシデントに巻き込まれていたのが指揮官・原監督だった。


 正午前の新幹線で大阪へ向かったまでは良かったが、その道中で豪雨に遭遇し、まさかの停車。その後も天候が落ち着くまでノロノロ運転が続き、およそ40分遅れて新大阪駅に到着した。3時半からの打撃練習には間に合ったものの、やや疲れた表情。指揮をとったゲームも、7回に途中出場の坂本がソロを放って一矢報いたものの、全パに圧倒される結果となった。


 交流戦優勝、そして首位ターンで後半戦を迎える強さの巨人ではあるが、この日の球宴ばかりは完全に“脇役”だったようだ。