ロッテに入団が決まったキューバの大砲、アルフレド・デスパイネ外野手(28)が、今月中にチームに合流できる見通しとなった。林球団本部長が16日に「29日の日本ハム戦(QVC)には間に合わせたい」と話したもので、すぐに一軍で出場するか、二軍での調整を経るかについては「実戦からは遠ざかっている。様子を見て伊東監督と相談する」とした。キューバは現在シーズンオフのため、自主トレーニングを行っているという。

 そんなデスパイネで心配になるのが、同じ“キューバ組”のDeNA・グリエルが「飛行機恐怖症」を理由に沖縄遠征をボイコットしたあの騒動だ。メリットばかりに見えたキューバ人助っ人のリスクが初めて明るみに出た格好となったが、それだけに林本部長はこの件についてもデスパイネに確認し「聞いたら“大丈夫、飛行機は好き”と言っていた」という。

 ロッテ関係者は「良かった。パ・リーグで飛行機がダメだったら戦力にならない」と北海道から九州と飛行機を使っての移動が多い日程だけに胸をなでおろしていた。

 また、食事や生活面でも「リクエストはなかった」(林本部長)と特別待遇の必要はなし。こちらも偏食のグリエルとは違い心配はないという。

 巨人がデスパイネ獲得を見送った理由は、5月に発覚した“偽造パスポート問題”を事件発覚前の早い段階でキャッチし、関連したスキャンダル発覚を恐れたため(本紙昨報)だったが、とりあえずその他の問題はなさそう。このまま何も出てこなければいいのだが。