中日は16日の阪神戦に敗れ、借金2の4位で前半戦を終えた。昨年6月の右ヒジ手術から再起のエース・吉見一起(29)が今季2度目の先発で7回2失点と好投したが、打線の援護なし。またも復活勝利はお預けとなった。

 それでも森ヘッドコーチは「十分だよ。予定通り。勝てるに越したことないけど、ああやって投げられたことだけで後半戦に向けて大きい。(この2試合は)リハビリを兼ねた公式戦だよ」と余裕の表情だ。病み上がりのエースに無理をさせないように前回(8日、ヤクルト戦、神宮)は5回を70球まで、この日は7回を100球までと球数を制限しての結果。“本番”はこれからの認識なのだ。

 吉見も「自分の投球はできた。勝てなかったことは悔しいけど、引きずっても一緒なんで切り替えていきたい。すごく安定した精神状態です。同じことを繰り返さなければいい」と言い切る。竜のエースが真の力を見せるのは後半戦。次回登板は23日のDeNA戦(横浜)か、25日の巨人戦(ナゴヤドーム)かどちらかになる予定だ。