巨人・菅野智之投手(24)が16日のヤクルト戦(東京ドーム)に先発し、8回7安打1失点の好投で6月14日の楽天戦以来となるハーラートップタイの9勝目をマークした。試合は5―2で快勝。すでに首位ターンを決めているチームの前半戦最後の一戦で勝利の立役者となった。

 一発に泣く試合が続いた。前回登板のDeNA戦は初回に浴びた3ランが決勝点となった。それだけに、この日の初回は「慎重にいきすぎた」。無失点で切り抜けたものの二死一、二塁のピンチを招くなど、31球を要してしまった。

 だが、ここで修正できるのが強み。「阿部さんからも、そんなにコース、コースを狙うことはないと言われた。途中からは大胆に攻めた」と切り替え、2回以降は強気に攻め、スコアボードに「0」を並べた。8回には山田に15号ソロを浴び、さらに無死一、二塁のピンチを作ったものの後続をしっかりと断ち、8回を投げ切った。

 お立ち台では「納得できない投球が続いたので、情けないという気持ちを持っていた」と苦悩した心情を吐露する場面もあった。しかしルーキーイヤーの昨季は夏場に苦しんだだけに真価が問われるのは、むしろこれからだ。

「去年と同じ失敗はしないように。ここで勝ちきれるのか、失速してしまうのかが投手としての一流と二流の分かれ目になると思うので、しっかり一流を目指して頑張ります」

 強気のコメントが2年目の成長を表していた。