ソフトバンク・秋山幸二監督(52)とロッテ・伊東勤監督(51)がグラウンド上で激しく口論した。

 問題のシーンは15日のロッテ―ソフトバンク戦(QVC)の6回に起きた。二死二塁でソフトバンクの森唯斗投手(22)から死球を食らったロッテ・サブロー外野手(38)が怒りの形相でマウンドに詰め寄ろうとすると、両軍ベンチから選手らが一斉に飛び出して小競り合い。その際に両指揮官がヒートアップした。

 関係者によると、前日14日の試合でもクレイグ・ブラゼル内野手(34)への頭部死球など3度当てられていた伊東監督が「ちょっと来い」と秋山監督を“リング”に引きずり出したことからゴングが鳴ったとのこと。指を4本立てながら、強い口調で攻め立てる伊東監督に対して、秋山監督も血相を変えて応戦した。周囲が必死に2人を引き離して、両者つかみかからんばかりの“舌戦”は終了したが、双方ともに怒りは収まらない様子だった。

 もともと2人には因縁がある。西武黄金期の主力メンバーという間柄だけでなく、ともに熊本出身で同学年。高校3年の夏には県大会決勝で激突し、伊東監督の熊本工業が、秋山監督を擁する八代高校を破って甲子園出場を決めた。まさに宿命のライバル関係でもあるのだ。

 試合後も伊東監督が「意図的ではないでしょうけど昨日と今日で4つ。実際に当たってますからね。(ソフトバンク側に)申し訳ないという姿勢がなかった。礼儀としてそのへんのことをしっかりしてほしい」と主張すれば、秋山監督は「真剣勝負でやっている。選手もいい加減にやってるんじゃねえんだよ。当てようと思ってやってない」と反論。指揮官バトルはまだまだ続きそうだ。