【核心直撃】オリックスのベテラン左腕・井川慶(34)が二軍でリハビリを続けている。今季は8試合で2勝2敗、防御率3・82。5月15日に登録を抹消されて以降、左上腕部の張りを繰り返し、復帰のメドは立っていない。チームがソフトバンクと激しいV争いを繰り広げている中、どんな思いでいるのか。その心中に迫った。

 ――左腕の状態は

 井川:二軍で試合には投げてたんですけど、何度も前腕が張って…。もう年ですよ。前腕は今までケガすることがなかったですからね。でも、今は1日おきに(捕手に)座ってもらってピッチングをやってます。オールスター期間中にシート打撃で投げられたらいいかなと…。

 ――後半戦復帰をにらんでいる

 井川:シーズン大詰めで投げられるところを見せたいとは思ってます。

 ――優勝の重圧がかかってくる中で井川のような経験豊富な選手がオリックスには必要になると思うが

 井川:いらないでしょ。今は勢いがあるから。チームはチーム、自分は自分としてやっていきます。

 ――勝負の国内復帰3年目もケガに苦しみ、さすがにへこんでいるのでは

 井川:別に大丈夫。ケガでここ1か月、投げてはないけど、もともとオールスター以降にワンチャンスもらえれば、と思っていたんで、そこに合わせてやろうと…。まさか開幕ローテに入れてもらえるとは思っていなかったんでビックリしました。

 ――開幕に合わせて燃えていたのではなかったってことか

 井川:後半のワンチャンスに合わせて燃えていました。やっぱ、ベテランはそこですよ。そこに向けて今は大切な時期。そこでできなかったら次はないと思っている。

 ――“次”のことを考えることもある

 井川:来年も続けるかという問題になってくる。いつやめようかな、とは考えます。まだ、いまんとこ動けてるし、後半のワンチャンスでできたらいい。投げてる姿、スタイル、力で抑え込めているかとか、自分で見極めて考えたい。それでやるか、やらないかを決めたい。

 ――そういう年代に差し掛かってきたと…

 井川:どうやって終わろうかという感じですよね。仕方ないですよ。チャンスは多くない。でも来年以降も続けるためにワンチャンスを何とか…。それでどうするかを決めます。8月になるか、9月になるか、わかんないですけどね。