グリエルへの批判封じた実力と謙虚さ

2014年07月12日 16時00分

左からグリエル、母・オルガさん、父・ルルデスさん、婚約者・リアネットさん

 DeNAの“キューバの至宝”ユリエスキ・グリエル内野手(30)が11日のヤクルト戦(神宮)で3安打2得点の活躍を見せ、チームの10―1の大勝に貢献。しかし試合後はどことなく恐縮していた。

 

 それもそのはず。「飛行機が怖い」との理由から、台風8号が接近中だった7日からの沖縄遠征を拒否。横浜市内の病院で「飛行機恐怖症」と診断され、この日からチームに再合流していた。グリエルは「遠征に行けずチームに申し訳ないと思っている。返答の出し方は結果を出すこと」と平身低頭。こうしてひたすら謝る殊勝な姿と、反省の意味を込めた打棒爆発によって晴れて“無罪放免”となった。

 

 病気であることも考慮され、球団からは全面バックアップも得られることに。今季最後の飛行機遠征となる8月23、24日のヤクルト戦(愛媛・松山)で、新幹線とバスによる陸路での移動が容認されたのだ。同伴するチームスタッフも「片道で約7時間かかりますが、これもグリエルのため」(球団関係者)と決意を固めている。

 

 心強い援軍もやって来た。この日は、前日にキューバから来日した両親と婚約者のリアネットさんがスタンドから観戦。中畑監督も「彼女が来るのはいいこと。モヤモヤもストレスも吹っ飛ぶ。スッキリして打ってくれるだろう」と期待していた。

 

 沖縄行きを拒否した際は一部から「こんなワガママを許していいのか」と疑問視する声も上がったが、持ち前の謙虚な性格と抜きん出た実力によってシャットアウト。チームメートたちからの信頼を完全に取り戻した。采配批判によって二軍に干されてしまうような選手とは、やはり違うようだ。