<ソフトバンク5-6オリックス(10日)>ソフトバンクは10日のオリックス戦(ヤフオク)に敗れ、一夜にして首位の座から転落した。1点差の4回に2点を奪って一時リードを奪ったものの、先発の岩崎は直後の5回に同点とされると、6回には元同僚のペーニャに豪快なアーチを浴びて試合をひっくり返される。その後、打線は相手エース・金子を攻略し切れなかった。前半戦最後の直接対決3連戦は1勝2敗の負け越しとなった鷹軍。このままズルズルと離されるわけにはいかない。
頑張らなければいけないという強い気持ちを結果で示すことができなかった。味方が2点を奪って逆転に成功した直後の5回、岩崎は一死一、三塁から安達の犠飛で同点とされる。そして6回には元同僚に手痛い一発を浴びた。無死一、二塁で打席に迎えたペーニャに2球目を完璧に捉えられ、打球は左翼席上段に飛び込む3ランとなった。2つの四球でなおも二死一、二塁からは安達に適時打。結局、ここで途中降板。メジャー初登板で5回1失点と好投した“背番号21の先輩”であるカブス・和田に好投を届けることはできなかった。
最も打たれてはいけない人に打たれてしまった。今年のオリックスについて、ある選手は「本当にベンチのムードがいい。1本出るとどんどん出るっていう雰囲気になっているのが分かる。やっぱり盛り上げ役のペーニャがいるからだよね」という。別の選手も「ペーニャの明るさがどれだけチームを勢いづけるかよく分かっている」と指摘。好調な猛牛打線を乗せないためにも、ペーニャだけは抑えなければならなかったはずなのだが…。秋山監督も、今回の結果にはがっかりだろう。
今回の3連戦の初戦は敗れたものの、オリックス投手陣の第2エース・西を追い込んだ。この日の先発はパを代表する好投手の一人、金子が相手。試合前、藤本打撃コーチは「開幕当初よりはキレが落ちてきたと思う。西を攻略したように今日も攻めていきたいね」と攻略に自信を見せ4、8回に2点ずつ奪ったが、完全に打ち崩すところまではいかなかった。
9回には柳田の一発で1点差まで追い上げたものの、反撃もそこまで。3カードぶりの負け越しでチームは2位に転落。首位争いの最大のライバルであるオリックスに投打で力負けしたショックは大きいだろう。だがここでくじけるわけにはいかない。前半戦残り2カードは勝ち越し以上の結果を残し、後半戦の戦いに弾みをつけたい。