もう放ってはおけないということか。「マツダオールスターゲーム2014」(18日=西武ドーム、19日=甲子園)の全パ指揮官をめぐる問題は、当初の予定通りに楽天・星野仙一監督(67)が采配を振ることで一応、決着した。

 ただ、予断を許さない状況に変わりはない。そもそも今回の問題は、闘将が胸椎黄色靱帯骨化症などの手術を受けて休養中であることが発端だ。代替案として星野監督が「総監督」を務め、楽天の佐藤監督代行が現場で指揮を執るプランが浮上したのも体調を考慮してのものだった。それが一転、星野監督自ら現場でタクトを振ることになったのは、球宴の監督推薦発表前夜の2日に、楽天が佐藤監督代行を投手コーチに戻し、大久保二軍監督を一軍監督代行にするという仰天人事を発表したからだ。

 もちろん星野監督が元気な姿で現場復帰を果たせれば問題ないが、最終的には医者がGOサインを出さなければ再び辞退…という最悪の事態にもなりかねない。実際に球界内からは“強行出場”を決断した闘将を心配する声が絶えない。

「星野監督といえば気配りの人。もともと球宴で指揮を執らないことにしたのも、体調が万全でない中、周囲に気遣わせてはいけないという配慮があったはず。球団のドタバタ劇の影響を受けて、これ以上の迷惑はかけられないと判断したのだろう。精神的なストレスはリハビリにも最も良くないだろうに…」(球界関係者)

 第1戦が行われる西武ドームには、西武の伊原前監督が辞任理由の一つに挙げた長い長い階段もある。闘将の見せた“男気”が裏目に出なければいいが…。