<阪神1-5楽天(22日)>阪神が22日の楽天戦(甲子園)で1―5と完敗。3連敗でとうとう4月30日に最大9あった貯金を使い果たし、勝率5割となった。交流戦は9勝15敗で終了。勝率では楽天、広島と並ぶ“最下位”だ。

 敗軍の将・和田監督は試合後、27日から再開されるリーグ戦に向けて前向きな言葉を並べた。「しっかり立て直す。完全に調子を崩したわけではない。(試合の)展開的なこともあった」

 しかし、指揮官の希望的観測とは裏腹にこの日の試合内容には明るい材料は見当たらない。まずエース・能見が2回にラッツに1号2ランを許すなど4回5失点KO。「全体的に高かった。修正できなかった」と能見は肩を落とした。この日も2桁三振を奪えば6試合連続となり、1991年の野茂英雄に並ぶプロ野球記録タイ記録の快挙だったが夢に終わった。

 さらに打線も拙攻のオンパレードだ。6回表に楽天先発・美馬が先頭打者の上本への頭部死球で危険球退場。これに乗じて1点を奪い、なお一死満塁の絶好機に今成が併殺打でチャンスを逃す。続く7回も一死二塁で無得点。8回も一死一、二塁と得点圏に走者を進めながら得点に結びつけることができなかった。

 エースの乱調をカバーするチャンスはいくらでもあったのに決定打を打つことができない。ここ数年の決定打不足という大きな課題を克服できていないことを露呈した。契約最終年を迎えている和田監督は「文字通りゼロからのスタート」と再スタートを強調したが前途は多難だ。