広島は21日、日本ハム戦(マツダ)に8―4で勝ち、4連勝を飾った。序盤に4点をリードされたが、5回に赤ヘル打線が大爆発。このイニングだけで9安打を集中し、一挙8得点で試合をひっくり返した。先発のドラフト1位・大瀬良は5回4失点といまいちながら、味方の援護に助けられ今季6勝目をマーク。チームは日本ハム戦の連敗を「7」で止めた。

 赤ヘル打線が5回、一気に劣勢をひっくり返した。まずはルーキー・田中が二塁打を放ち口火を切る。一死から木村の適時打で1点を返すと天谷、菊池の連続安打で2点目を奪う。丸が四球を選び満塁とすると、体調不良のため前日の練習を休んだエルドレッドがきっちりと犠飛を放ち1点差。絶好調男・ロサリオの当たりはボテボテのゴロだったが、全力疾走で適時内野安打とし、同点に追い付いた。

 日本ハムは堪らず2番手・藤岡を送ったが、火が付いた赤ヘル打線は止まらない。岩本の2点適時三塁打、田中、木村の適時打でさらに4点を追加。この回、1イニングの今季最多得点となる8点をゲット。この回終了直後に雨脚が強まり試合は中断。結局5回コールドで広島が勝利した。

 勢いが止まらない攻撃に野村監督は「しっかりとバットを振れる状況になると、今日のようになる。諦めない姿勢が大事。こういうことができるのは頼もしい」とニンマリ。なかでも追撃のポイントとなったロサリオの内野安打を「ファーストまでしっかり走ってくれた。一つひとつの繋がりがこういう結果を生んだ」と目を細めた。

 交流戦初勝利を目指してマウンドに上がった大瀬良は3回、西川に2ランを浴びて先制を許すと5回にも2点を失い5回4失点を喫した。5回の攻撃中は「4点も取られて申し訳ないと思ったが、一員として戦おうと思ってベンチで声を出していた」と全力で応援。そのかいあって、打線は見事な逆転劇を演じ、ルーキーは6勝目を手にした。

 大瀬良は約1か月ぶりの勝利に「勝たせてもらったので次につながる。練習をして次の登板ではしっかりしたピッチングをしたい」。これで9連敗後に4連勝。27日に再開するリーグ戦に弾みを付けるためにも、今日22日の最終戦にもしっかりと勝ちたい。