評価急落か。18日のオリックス戦(東京ドーム)に先発した巨人・大竹寛(31)が5安打3失点で6回途中降板。5月9日の阪神戦で5勝目を挙げて以来、白星から遠ざかる右腕へ周囲の目は厳しさを増す一方だ。

 2―2で迎えた6回、先頭打者・ヘルマンに死球を与えてベンチから交代を告げられた大竹は「あの降板の仕方は本当に情けない」。波に乗れない右腕について、チーム内からはさまざまな改善点が求められている。

 まずはメンタル面。首脳陣の1人は「ストライクではなく、あえてボールを投げる勇気を持て」と注文を付け、次のように続けた。「大竹はもともと球威はなく、打たせて取るタイプ。ボールにすべきところはする。打順がひと回りしたころに打ち気になっている打者に対し、弱気になってストライクを取りにいく傾向がある。そこを狙われて打たれてしまっている。メリハリをつけるためにも、ボールにすべきところは強気で押してほしい」

 体力面での不安も尽きない。球団関係者によれば「3日に登板したソフトバンク戦で右足がつって途中降板に追い込まれたことからも分かるように、大竹は脱水症状になりやすい。本人もその傾向を気にしている」。

 広島在籍時代の昨年7月6日の阪神戦(マツダスタジアム)登板後にも大竹は脱水症状を起こしており「塩分不足が一因ではないかと聞き、本人もみそ汁を飲むなど改善の努力をしているが根本的な解決法は見つかってない」(前出の関係者)というから症状が慢性化してしまっている可能性は高い。

 これから夏場でフル回転が期待される中、メンタルと体力の両面で不安が大きいとなれば当然長いイニングは投げさせられない。信頼回復には、次回登板での白星が絶対条件だ。