DeNAの野戦病院化が止まらない。チームは17日のロッテ戦(横浜)で粘りながらも4―6と敗戦。だが黒星以上に痛恨なのは、右太もも裏の張りで欠場した筒香嘉智内野手(22)の登録抹消が試合後に決まったことだ。

 中畑監督は「踏ん張りが利かない。きちっと治せという話をした」と厳しい表情で説明。左太もも裏の負傷で登録抹消となったブランコの代役として新4番に指名された直後の故障発生だけに、指揮官の苦悩は大きい。

 しかも古傷の痛みを再発させたブランコについては、復帰が8月までずれ込むと見る向きもある。リードオフマンとして抜群の働きを見せていた荒波も右ふくらはぎの負傷で登録を抹消されており、主力野手陣はボロボロだ。

 それでも中畑監督には「ノリ不要」の信念を曲げるつもりは一切ないようだ。抹消される筒香と入れ替わり、一軍昇格となるのは後藤に決定。チーム方針に従わない言動があったとして5月7日に懲罰降格となった中村紀洋内野手(40)には、やはり声がかからなかった。

 この日、午前11時開始のイースタン・ヤクルト戦(横浜)で中畑監督が視察する中、4番DHとして出場した中村は3打数無安打。ここまでホームゲームのみ出場し、16試合で本塁打0、打率1割3分5厘と二軍でも振るわない。せめて指揮官を心変わりさせるような猛アピールを見せておきたいところだったが、それも果たせなかった。

 主力メンバー不在でも、ノリは二軍で幽閉――。チームがどんなに苦しい状況に陥っても中畑監督の強い決意だけは今後も変わりそうにない。