巨人が12日の日本ハム戦(札幌ドーム)に11―2で大勝。打線が16安打の猛攻で4連勝を飾ったが、目下の悩みは期待の大物助っ人、フレデリク・セペダ外野手(34)の起用法だ。先月15日にいきなり4番でデビューしたものの、このところバットは湿りがちで代打を送られることも。二軍降格も現実味を帯びてきており、原辰徳監督(55)の“決断”に注目が集まっている。

 Xデーはいつになるのか。巨人期待の大物助っ人、フレデリク・セペダ外野手の起用法に注目が集まっている。

 5月15日のヤクルト戦(東京ドーム)でいきなり「巨人80代目の4番打者」として鮮烈デビューを果たした「キューバの至宝」だが、その後は21試合に出場し打率1割9分3厘、4本塁打、12打点とイマイチの成績が続いている。

 スイッチヒッターにもかかわらず、右打席は12打数1安打の8分3厘とサッパリで、6月7日の西武戦では、左腕のウィリアムスが出てきたところ、右の中井を代打に送られた。8日のロッテ戦では相手先発が左腕の成瀬ということもあり、屈辱のスタメン落ち。9日のロッテ戦は6番に降格し、左腕の古谷が登板した6回の打席で代打・坂本を送られた。11日の日本ハム戦は右の大谷の先発にもかかわらず、今季2度目のスタメン落ち。再び6番で先発した12日の日本ハム戦は、やはり左腕の石井が登板した6回に代打・ロペスを送られている。

 原監督はセペダの起用法について多くを語っていないが、信頼が薄れているのは明らか。当のセペダは「いい感触になってきている。まだまだ練習を重ねていきたい」とやる気満々だが、本紙評論家の得津高宏氏は「打てない選手を使う必要はない。原監督の采配は当然です。そろそろ二軍降格を決断するのではないか」と、その「Xデー」を予測した。

「キューバでどれだけすごい選手だったかしらないが、しょせんはアマチュア。日本に来てから1か月になりますが、年間通して結果を求められるプロとして、体がついていっていない印象です。この日も140キロ台の直球を空振りしていましたし、もう年で速い球に対応できないのでは。大谷との対戦を避けたのも分かります。毎日試合に出続けることでへばりも出ているのでしょう。原監督も最初は敬意を表して4番で起用したけれど、そろそろ親会社や球団の顔色をうかがう必要もなくなる。遅くてもオールスターまでにはバッサリとやりますよ」(得津氏)

 実績ある選手をどう使うかの判断は難しいもの。特にセペダの起用法は今後のキューバとの関係にも影響しかねない。原監督はどこで断を下すのか…。