広島野村ツキなし8勝目スルリ

2012年08月03日 12時00分

 黄金ルーキーを悪夢が襲った。広島は2日のDeNA戦(横浜)に2―5で逆転負け。借金1となり、再び勝率5割を切った。先発した野村は6回まで3安打無失点の好投。だが、7回失策絡みで無死満塁のピンチに降板すると、2番手・今村が逆転を許し、手が届きかかった8勝目がスルリと逃げてしまった。

 

 1―0で迎えた7回だった。無死から野村はラミレスに内野安打を打たれるとさらに後藤の犠打を捕手の倉が悪送球。無死一、二塁から渡辺に中前打を許し無死満塁となったところで野村はマウンドを降りた。だが後続の今村が金城に右前適時打。これを右翼の丸が後逸し走者一掃で3点を失った。ベンチで野村はぼうぜんとグラウンドを見つめるしかなかった。

 

 野村にとっては楽な展開だった。初回、二死二塁から4番・岩本がDeNA先発高崎から右中間に先制適時二塁打。「打ったのは内のストレート。ランナーをかえすことを考えていた。いいスイングができた」と岩本は6試合ぶりの安打に自画自賛した。

 

 リードを得た野村はプロ初勝利を挙げ3戦3勝で防御率0・00の“カモ”を相手に低めを丁寧に攻めた。初回、内村に中前打を許すと二死二塁で4番・ラミレスを迎えたが繊細なコントロールで9球目で右飛に打ち取った。尻上がりにペースを上げた野村は5回まで1安打投球。楽々白星を手にするはずが、7回に落とし穴にはまってしまった。

 

 現在、熱戦が繰り広げられているロンドン五輪。野村が「個人的に応援していた」と話したのがフェンシング男子フルーレで3回戦で散った北京五輪銀の太田雄貴(26=森永製菓)だった。野村が明大3年時の3月に大学日本代表のメディカルチェックで訪れた国立スポーツ科学センターで偶然、知り合ったという。「北京五輪を観ていたし向こうも自分の存在を知ってくれていた。その後、食事を1度しました。五輪前は“頑張って下さい”とメールしました」と野村は親交を明かす。

 

 年齢的には野村にとってアニキ的存在。「前回(北京)の金メダリスト(クライブリング=ドイツ)に勝ったのに残念でした」と野村は太田の3回戦敗退を悔やしがっていた。勝利で太田の悔しさを晴らすはずだったが、この日はツキに見放される結果に終わった。